Cheese

チーズを一日眺めていると日が暮れる。

男気

男の子のカティと女の子のエリザ。
カティはエリザに好意を寄せている。エリザは誰にでも優しいし、なによりとても可愛らしい。長い髪をなびかせる女の子らしい仕草にカティは釘付けだった。
でもカティは引っ込み思案なところがあるし、ご飯もたくさん食べるから少しぽっちゃりしている。釣り合わないよなあと自分でも考えていた。

ある日、カティはひょんなことからエリザは男気のある男の子が好みだということを知った。でも、カティには男気が何なのか分からない。
お母さんに聞いてみることにした。

「ねえ、お母さん。男気ってどういうもの?」

「男気?そうねえ、窓の外をごらん」

外を見ると父親が薪をいくつも斧で割っているところだった。

「お父さんはいつもああやって、家族を思って薪を割ってくれているの」
「家族を思う、友達を思う、恋人を思う、人のために尽くせる男の人が男気があるって言うと私は思うわ」

なるほど、そういうことか。カティは男気を理解した。
次の日さっそく勇気を持ってエリザをうちに呼んだ(どこが引っ込み思案なのか!)。
そして、自信満々でカティはエリザに言った。

「エリザ!俺の男気を見て!」

カティは力いっぱいに薪割りを始めた。


男気・侠気・俠気 とは - コトバンク

男らしい性質・気持ち。自分の損得を顧みず弱い者のために力を貸す気性。義俠心。俠気。 ↔ 女気 「 -のある人」